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「中国の水事情に挑戦して3ヶ月」

 

 私は今、新たな成功に向けて猛然とチャレンジしています。
  エヌティシイという会社の新事業で、中水のリサイクルシステム、つまり工場排水を処理して、その処理水を90%の回収率で工業用水として再利用できる世界1の技術を、中国市場に売り込みをかけています。
  早くも山場が来ました。答は2月4日に出ます。この日の結果については、皆さんに喜んで発表できるか、残念であったという発表になるか分かりませんが、必ず発表します。
  それは、このリサイクルシステムを最終的に採用するかしないかが決まる、大事な公開実験が行われることになっているのです。その場所は中国を代表する化学会社、瀋陽化学で瀋陽市にあります。瀋陽というのは旧満州国の日本名で奉天、人口は720万人。瀋陽化学は元国営企業で、現在は民営化されて上場企業になっています。従業員は6000人位です。
  その瀋陽化学で昨年の11月に研究室の実験をやり、12月に13日〜18日の5日間かけて第二次試験を行いました。これは工場でサンプル実験をし、その処理水を瀋陽化学の試験分析所で本当に満足できるデータが出るかどうかという試験でした。こちらから7人行き、瀋陽化学から工場長・副社長他関係者と環境局からも30名程来まして行いました。
  そこでの指摘は、60年間解決出来なかった問題を解決できるかどうかということでした。それを技術的に言いますと、カルシュウムとマグネシュウムを取り除けるかどうか、それができれば工業用水としてリサイクル出来るというのです。現場で立ち会った技師長はじめ皆が結果を見て、日本の技術に驚嘆していました。“すごい”と。これで、2月に最終実験を大規模にやろうと決まりました。成功の可能性は高いと思っています。
  瀋陽化学の副社長は、中国に約200の化学工場がある。今回の実験が成功したら勿論瀋陽化学で採用するが、サブディーラーとしてエヌティシイと一緒にやりたい、瀋陽化学を使ってほしいという申し出がありました。
このことは、中国の200社の工場が全部かどうか分かりませんが、100社以上にはわが社の技術が入る可能性が非常に高いということです。
  問題は、いよいよ2月1日〜4日、この4日間で勝負です。
  私に言わせれば、日露戦争の旅順要塞みたいなもので、これを突破すれば一瀉千里ということになると思いますし中国の水処理事業は一挙に走り出すであろうと思います。
  因みに、瀋陽化学さんが決まった場合にはプラントのインシュアル投資は1億2千万位で、そんなに大きな金額ではありません。この事業のポイントは運転するための処理用の薬剤が必要なことです。この薬剤が工場を運転する間永続的に使われることになります。これが瀋陽科学さんの試算では6万トン/月処理しますので、1トン=10元として円に換算すると、薬剤だけで約800万円/月、約1億円/年を使うことになります。
  即ち、私たちのやろうとしているビジネスモデルは、プラントもさることながら薬剤が永続的に使われていくということです。事務機メーカーのトナーやケイタイ等の使用量で収益を上げていくと同じです。収益の70%は薬剤の利益によるものと考えております。
  そして瀋陽化学さんが成功した場合、相次いで2月には、アモイのシャロンという化学繊維の工場の実用試験が決まっています。中国への事業が10月10日からスタートして現在3ヶ月です。早いスピードできていると思います。
  今回中国へ行って感じた大きな一つは“中国恐るべし”ということです。政府の幹部、当然共産党員です。非常に優秀です。人間としても非常に信頼できます。これは認識を新たにしました。私が会った技師長や経営者の幹部・部長クラスは日本の技術者やビジネスマンに比べてはるかにレベルが高い。技術上のレベルが高いということではなく、仕事に対する情熱が“すごい”。熱心でスピードが速い。新しい物に対する知識欲求が高い。本当に良い物なら試してやろうという冒険精神が高い。残念ながら日本の大企業の人たちに比べて3〜5倍の仕事の処理能力です。
  今、中国の経済がソフトランディングかハードランディングか、バブル崩壊するのではないかと言われています。分かりませんが、兎に角世界の工業の経済大国になりつつある理由はあります。おそらく多くの国と比べて、彼らは非常に技術・人格共に高く、充分信頼できます。短い期間ですけど既に3人〜4人の信頼できる友人となっても良いというようなビジネスマンと会いました。会っていて勿論個人的な話もしますし、政治とまではいきませんが歴史の話もします。
  中国は今後どうあるべきかについても、彼らははっきりと、世界の枠の中で成長していくにはWTO体制、所謂自由主義体制、資本主義体制を歩んでいくしかないという強い認識を持っている。そして人民に仕事を与え豊かにしていくためには資本主義体制しかない。だから良い技術はどんどんとりいれていくというわけです。
  日本人に対しても評価しています。一言でいうと、日本人は韓国人と比べて誠実である。
嘘を言わない。技術力は非常に高い。日本の商品は信頼できるというようなもので、これは日本の過去の先輩に感謝しなければならないことです。
  ただし日本人はスピードが遅い。だから今の中国の発展について来れない。1ヶ月内に見積りを出せといっても3ヶ月位かかっている。仕方ないから韓国やアメリカの企業に発注してしまう。というような話も聞きました。
  それにしても、日本人の技術力それから誠実性には高い評価をしています。
  政治の世界は別として、中国の中以上のレベルの人達は、決して反日でもなく、キチンと日本人と友人として付き合っていこうという姿勢ははっきりあるというのが実感です。
  まだ始まったばかりです。
  今は、2月4日に向け準備をしています。